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株式会社U-NEXT HOLDINGS 人事統括部 人事部 人事企画Unit シニアマネージャー 大野 晃平様 https://unext-hd.co.jp |
株式会社U-NEXT HOLDINGSは、店舗BGMやDX化を推進する株式会社USENと、国内勢最大級の動画配信サービスを運営する株式会社U-NEXTが2017年に経営統合したことによって誕生。2024年4月に株式会社U-NEXT HOLDINGSに商号変更をした。コンテンツ配信、店舗・施設ソリューション、通信・エネルギー、金融・不動産・グローバルなど多角的に事業を展開している。
『起業大全』を教科書に、ビジネスの基礎を習得
── 田所が講師を務めた「未来塾」について、取り組みの背景を教えてください。
2023年に次世代の経営幹部候補や組織の中核を担う人材育成を目的としたプログラムとして「未来塾」はスタートしました。弊社代表取締役社長CEOの宇野 康秀が塾長を務めており、経歴や職種、性別を問わず、USEN&U-NEXT GROUPの社員であれば誰でも参加できるのが特徴です。年齢は25歳~35歳と若手層を中心に構成されている私塾となっています。
── どのような内容なのでしょうか?
1年間のカリキュラムの中で、例えば「自組織の売上を2倍にする」というテーマを設定し、PoCなども含めて数か月かけて課題に取り組み、宇野をはじめとする役員に対してプレゼンするといったようなプログラムを1月~12月までの期間で実施しています。月1回の研修では外部講師をお招きしながら研修を実施。田所さんには2024年7月、2期生に向けた対面研修をお願いしました。
── 数多くの専門家の中から、田所を選んだ理由は何でしたか?
塾生の中にはまだ経験が浅い社員もおり、突然「自組織の売上を2倍にする」というテーマを設定されても、どこから着手すべきか迷ってしまうことがありました。田所さんが執筆された『起業大全 スタートアップを科学する9つのフレームワーク』を拝読した際に、書籍内で「起業家が事業家へと進化するために必要な実践知をまとめた」と説明がされているように、前知識のない塾生であってもビジネスの基礎を学べる教科書になるのではと考えたのがきっかけでした。
そのタイミングで「田所さんに講師としても登壇していただくのはどうか?」と社内で議論が始まり、実際に依頼をさせていただく運びとなりました。
事例を交えながらの学習でスムーズな理解を促進
── 研修当日の内容について簡単に教えてください。
事前の打ち合わせで田所さんからご提案いただいた、「イノベーションに必要な6つのポイント」というテーマで講義をお願いしました。
塾生に設定していた課題との親和性もあり、事業変革を起こすために必要な考え方を学ぶ必要があると考えました。実際に研修の中では、思考の枠を外してダイナミックに考える方法や、あらゆる角度からアプローチする方法などを教わりました。
── 特に印象的だったエピソードなどはありますか?
全体を通しての印象ですが、田所さんは豊富な事例をベースに解説をしてくださるので、塾生にとっても理解しやすいだろうなと感じました。
個人的に記憶に残っているのが、田所さんが「排尿のタイミングを知らせるデバイス」を事例として紹介した時のことです。「どんな潜在ニーズから生まれたプロダクトだと思うか?」という質問に対して、塾生たちは正解を出せずにいました。
そのプロダクトは自力でトイレに行けない高齢者の方が、介護時に「排尿したいけれど恥ずかしくて言い出せない」という悩みを解消するものだったのです。この事例を起点に、課題の質を高めるための方法論を説明していただけたことで、塾生たちもスムーズに理解が進んだようでした。すべての理論に対して事例を交えてお話ができる。そこに田所さんの専門性の高さが感じられます。
新たな観点、多様な視点からの学びに大きな刺激
── 塾生からはどのような感想があったのでしょうか?
私も含めて、自分でビジネスを生み出した経験がまだない塾生もいる中で、田所さんが研修で話された内容の一つひとつに発見があったようでした。一口に「自組織の売上を2倍にする」といっても、課題設定の方法やソリューションの導き方、ビジネスモデルの考え方などを知らなければアイデアの1つさえ浮かびません。
また、私たちは配属される会社が違ったとしても、USEN&U-NEXT GROUPの価値観や文化の影響を受けているので、ものごとを見る視点や考え方が同質化する傾向があります。そこへ田所さんが社外の観点から新鮮な学びを提供してくださったので大きな刺激がありました。
── 研修の成果がこれから少しずつ出てくると嬉しいですね。
研修を1日受けたからといって、翌日からいきなり大きな成果が出るものではありません。それは「未来塾」の1年間であっても同じことが言えると思います。1年間、経営を学んだからといってすぐに経営者になれるとは思わないはずです。
それでも、すでに卒業した1期生にはグループ会社の社長や採用部門の責任者に就いた方もいます。そういった方々は「未来塾」で学んだあとも、自ら考え、行動を続けてきたからこそ今の結果を手にできたはずです。
その意味では、田所さんから学んだ事業創出や事業変革のための実践知を、現在携わっている仕事を通じて役立てていくことが今後は求められていくと思います。今まで経営の視点でものごとを考える機会がなかった塾生にとって、意識を変革するきっかけになったと思います。これからの成長に期待したいです。
── 今回の体験を経て、どのような方に田所の研修は役立つと思われますか?
新規事業立案のミッションを会社から与えられているものの、初めての経験で着手する順番がわからないと悩んでいる方におすすめしたいです。事業づくりの方法をまるで教科書のように体系化して教えてくれるため、その後の取り組みがスムーズになると思います。
私たちの「未来塾」のように、“社内起業家育成塾” のような活動をこれから始めるのであれば、ぜひ田所さんに講師依頼することをおすすめします。
「未来塾」さらなる発展でイノベーションの実現へ
── 今後の「未来塾」について、ぜひ展望を聞かせてください。
私個人としては、塾生をUSEN&U-NEXT GROUPから集めるだけではなく、社外からも募ると面白いのではないかと考えています。宇野自身も、起業家の発掘・育成にますます力を入れていきたいとの意向があるので検討の価値がありそうです。
グループ社員にとっても外部からの参加があれば、他流試合のような形で新たな発見や刺激が得られると思っています。社内から募った塾生同士でディスカッションを繰り広げても、価値観や文化が似ていれば考え方などが同質化し、イノベーションの実現からは遠ざかってしまいます。
社外の方々との健全な競争意識が芽生えれば、共に切磋琢磨しながら経営者候補としての成長も期待できるはず。その際には、田所さんからの力を再びお借りしたいと思っています。然るべきタイミングでまたぜひご相談させてください。
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